西インド諸島に位置するハイチやマルティニーク、グアドループの音楽を現代東京的なセンスで解釈し再生産するトロピカル・ミュージック楽団、シペル・ヘイシャン・ナイトが待望の初音源をリリース。まずA 面。ダニエル・リカーリが歌った「二人の天使」をトロピカルスウィングィンカヴァー。イントロのシンセから「ダバダー」の歌が入った瞬間に「こうくるか!」と思わず膝が抜けそうに。跳ねるリズムに横乗りのグルーヴと哀愁の絶妙なバランスは眉間にシワが入るほどのかっこよさ。サックス、トランペットの絡みも胸を打つ。原曲のイメージを一掃し、別の曲と錯覚するほど見事に昇華。それはリスペクトの証。カヴァーするならこうでないと。そしてB 面にはオリジナル曲「影匂わす愛」を収録。ヴォーカルの情熱的な歌と曲、展開が見事マッチ。哀愁のメロディで緩急激しく展開。それはハイチのダイナマイトファンキーミュージック、コンパを彷彿。と、大興奮の2曲。またこのバンドについて言わずにいられないのは、Daddy U 氏の存在。サンフェルナンドメントパトロールに民謡クルセイダーズといった、日本が世界に誇れるトロピカルバンドの中心で、現在はこのバンドで活動する氏のプロデュース力、センスに知識と経験に審美眼がなければこうはならなかったはず。まさに確信犯というべきフィクサー。これは是非知っておいてほしいこと。針を落として改めて思いましたが音の良さ。カリブの音楽のツボを押さえた音の再現度にさらに興奮しました。スウィングするグルーヴにはこの音質。わかってるよなー、ちゃんと狙っているよなー。エンジニア、荒金氏のナイス、いやグレイトワーク。近年、ホットトピックスと新しい刺激に飢えていたトロピカル、ワールド音楽界に激震走る!それくらい言いたくなるよ、マジでこれは。
Side A
Side B
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