オリジナルリリースは2010年。日本盤CD が2012年リリース。2013年にはFUJI ROCK にも出演していたブラジル北東部バイーア州サルヴァドールのBaianasystem の衝撃のデビュー作が発売から12年の時を経てなんとヴァイナル化。はじめにパーソナルな話になりますが少しだけ。僕がこのアルバム、このバンドを知ったのは西原宿『フランケンの花嫁』の店主ヒデさんがきっかけ。リアルタイムで僕の周りでは誰よりも早くかけてましたね。悔しいくらいカッコよかったからヒデさんの「と”う”よ”こ”れ”っ”！？」って声は流してたけど笑（すみません、素直じゃなくて苦笑 間違いなくカッコいいです！）話をバンドに。彼らの出身地、ブラジル北東部といえばフォホーの発祥地で90年代には「マンギービート」を発明しMano Negra らとワールドミクスチャムーブメントのリーダーとしてシーンを牽引したNacao Zumbia が登場。この地球上にある幾つかの音楽の都の一つというわけだ。彼らはその地に伝わる大衆音楽、カーニヴァルミュージックをレゲエ、ダブといったサウンドシステムカルチャーとクラブ・ミュージック、ダンス・ミュージックのカルチャーと融合。その産物はNacao Zumbi が開けた扉のその先の景色を見せてくれた。当地に息づく野性味に溢れた生々しさと知能犯的なインテリジェンス。教習のメロディと祝祭のリズムとバイーアの感覚が生み出す行き先不明の新世代グルーヴに血が騒ぎ細胞が興奮。その感覚はあの頃のままここに生きていた。スリリングな展開に一瞬たりとも気が抜けない。この一枚の誕生は音楽史に残すべきと言っていいくらいの快挙ではないでしょうか。
Lado A
Lado B
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